YAKISUGI cajon by yas from japan
designer's own words:
着火剤としても使用される燃えやすい杉材を建築に使おうとする1つの矛盾を、「焼けないように焼いておく」という発想で解決した先人の知恵を、今回のテーマを見たときに思い出しました。焼杉は日本の伝統的な建築材の加工方法です。杉材の耐火性を高め、密集した住宅地において災害時に延焼を防ぐ効果があったと言われています。現代では、新建材に代わったせいか、焼杉の外観を持つ住宅はほとんど見られなくなりました。
機能性だけでなく木目を浮き出させる独特の風合が美しい焼杉を現代に蘇らせようと考えたときに、杉林の広がる山を背景に楽器を演奏する映像が思い浮かびました。焼いた杉の表面は夏に育った柔らかい部分が炭化して落ち冬の硬い部分が黒く残ります。その凹凸をずっと触れていたくなるような木工工芸品を目指して太鼓(カホン)を作りました。
焼杉を使った打楽器です
6面ともにCDケースほどのサイズです
冬の木目の硬い部分が炭化せず残って浮き出しています
音色に大きく影響する部分です
本来は外壁用途の焼杉です
打面・側面ともに釘を使用しています
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